SE Rankingのキーワードサジェストツールでは、Googleのサジェストキーワードを調べる事ができます。以下の項目にキーワードを入力して「今すぐ開始」ボタンをクリックすると分析データのサンプルをご覧いただけます。
キーワード選定とは?
キーワード選定とは、SEOや検索広告を実施する為に必要な、ターゲットとなるクエリ(キーワード、フレーズ)を選び、複数ある場合にはリスト化する作業です。キーワードは、人々が特定の情報を探す際に入力する検索語句にマッチする単語やフレーズの事を指します。
キーワード調査の重要性については、以下の動画でも解説していますのでご覧ください。
適切なキーワードであなたのウェブサイトコンテンツを最適化する事はSEOの基本であり、そうする事で人々はそのコンテンツを見つける事ができます。それではどのようにしたら良いでしょう?キーワード選定の方法一つでウェブサイトの運命を大きく左右するかもしれません。
ツールによるキーワード選定は本当に必要?
SEOビギナーの場合は、思い込みでキーワードを決めてしまい、訪問者にとって無価値なコンテンツを量産してしまうケースを多く見かけます。
まずは目的のキーワードの検索需要を見る為に、検索ボリュームを調査する事は重要かもしれません。
そして検索意図を理解する為に実際にそのキーワードで上位表示されているコンテンツを見て分析する事も重要です。
SEO中級者からは、比較的検索ボリュームやキーワード調査ツールを使用するケースが多くなりますが、ツールで選定されるクエリは既に実際に検索されているクエリとなります。
自身のプロダクトやサービスがブルーオーシャン戦略をとっているにも関わらず、SEOや広告戦略ではわざわざ熾烈な競争を選んでしまっているといったケースも多く見かけます。
複合キーワード、単一ワードとは
キーワード選定をする際に失敗してしまうケースのうち一番多いのは、ビッグワード、単一ワードを選定してしまう事です。
ビッグーワード、単一ワードの特徴は次の通りです。
ビッグーワード・単一ワードの特徴
単一ワード、ビッグワードは検索ボリュームが桁違いに多く、上位表示されればかなりの集客を見込めます。一方で競合も多く難易度が高いという特徴があります。
ビッグワード検索結果の特徴
検索エンジンは検索ユーザーが欲しい情報を推測して関連度の高い順に検索結果に表示させています。
ビッグワードの検索クエリは検索エンジン側から見ると、検索ユーザーの意図が曖昧な為、検索結果では以下のような傾向になりがちです。
- ビッグワードに関連する様々なトピックを網羅しているページを上位表示
- 様々なクエリの意図に対応できるように多様なタイプのコンテンツを表示
ビッグワードで上位表示を狙う場合には、ユーザーの検索意図をなるべく幅広くカバーしたコンテンツを作成しつつ、そのページにしかない強みとなるオリジナリティも含めていく必要があります。もちろん競合となるウェブサイトの管理者もこの特徴を知っていて常に意識しているかもしれません。
そこで、これからSEOを始める場合には、1単語のビッグワードを選ぶよりも、2以上の単語で構成される複合キーワードを意識してコンテンツを作成していく方が実感も掴めて成果に繋げやすいかもしれません。
自身が検索する際の事を思い浮かべてみてください。具体的な検索結果を必要とする場合は、複合キーワードでの検索は頻繁に行っているはずです。
検索の際に複合キーワード内のワードが多い方が意図が明確化され、強い欲求になっていると思います。という事は検索される数はビッグワードよりも少なくても、より関心度の高い検索ユーザーにそのコンテンツを見つけてもらいやすくなります。
長所 | 短所 | |
---|---|---|
単一キーワード・ビッグワード | 上位表示されれば爆発的な集客 | 競合も多く難易度が高い 検索意図を掴みにくい |
複合キーワード | 競合が少なく難易度が低い 検索意図を理解しやすい | 爆発的な集客には結びつかない |
SEOビギナーが短期間で成果を挙げるならば、複合キーワード、ニッチキーワードでの対策がおすすめです。
キーワードに関するよくある質問
複合キーワードでどのくらい検索されているか
2012年の海外のデータになりますが、Hitwise社のリリースによると検索結果をクリックした中でのキーワード検索による語数を調査しものでは、1ワード(ビッグワード)の検索は「29.93%」、2ワードは「23.60%」、3ワードは「18.57%」、4ワードは「11.94%」となっていたようで、複合キーワードは検索する際に頻繁に使用されるようです。
現在は、スマホユーザーの増加によって音声検索も増えていますので、フレーズでの検索も一定数あるものと思われます。
このデータでは、2011年の同時期に比べてビッグワードの検索からのクリックのシェアが増えているようですが、「天気予報」等の特定のキーワードクエリで検索された際は検索結果画面上で確認ができてしまうので、クリックされることは無いという事(つまり調査データには現れない)と、Facebookによるインパクト(そのままずばりFacebookで検索して訪問していること)が上げられるようです。
国内での調査データはあまり見かけないのですが、感覚的には2~4単語で検索されるケースが多いとは思います。
検索クエリのキーワード数の上限
検索窓に入力文字数には制限があります。
2014年12月時点の情報では、Googleの検索キーワードは 32 語までに制限されています。
検索クエリの選定手順と方法
ツールを活用したキーワード調査方法については、以下の動画をご覧ください。
- よく検索されているキーワードをリストアップする
- 競合サイトが集客に成功しているキーワードを調査
- Google 広告のキーワードプランナーで検索母数の多いものを絞り込む
- キーワードリストをグループで分類
- キーワード順位の測定
一般的にはGoogle 広告のキーワードプランナーを活用します。ここでは主にブログによるSEOを行う方向けのキーワード選定手順をご紹介します。
最も効率の良い方法は、実際に検索ユーザーが頻繁に検索しているキーワードをリストアップすることです。
Google検索では、その手がかりとなるサジェストキーワードや関連キーワードがあります。
サジェストキーワードとは?
サジェストキーワードとは、検索入力枠にキーワードを入力した際にリストアップ表示されるクエリのリストです。以下の画像のように検索候補が提示されます。
以下の条件に基づいてクエリの予測が提示されます。
- 検索ボックスに入力した語句とマッチ
- 一般的で、流行っている
- 検索者の言語に関連する
- 検索している場所に関連する
- 鮮度が高い(ニュースなど)
スパムや役に立たない予測、暴力、性的表現、ヘイト、侮蔑、危険性のある言葉は表示されません。
関連キーワードとは?
関連キーワードとは、検索結果ページの下部に表示されるキーワードのリストです。以下の画像のように表示されます。
これらのキーワードを一つ一つエクセルなどで抽出していく事は非効率ですので、
SE Ranking の「キーワードサジェスト」ツールや「検索エンジンオートコンプリート」で一括して抽出しましょう。
これらのツールの違いは以下の通りです。
サブスクリプション | 追加費用 | 抽出ソース | クエリの傾向 | |
---|---|---|---|---|
キーワードサジェストツール – 類似キーワード | 必要 | 追加費用無し 上限値有り | 過去の検索結果データを記録する独自DB | 分析対象のクエリを含む複合クエリ |
キーワードサジェストツール – 関連キーワード | 必要 | 追加費用無し 上限値有り | 過去の検索結果データを記録する独自DB | 調査対象クエリの検索結果上位100件のページのその他の集客キーワードのうち関連度の高いものを抽出 |
検索エンジンオートコンプリート | 必要 | $0.001 / 1クエリ | Google検索結果 | サジェストクエリのパターンを指定してリアルタイム抽出 |
一般的にはキーワード調査では、サジェストキーワードのみを調べてキーワードリストを作成するケースが多いと思います。但しこの方法のみの場合では、抽出したキーワードのほとんどのパターンで、軸となるキーワードが最も最初に配置される事が多いと思います。
- 1. サジェストで抽出できるクエリの例(軸のワードが左に配置される)
-
seo 対策、seo 意味、seo 対策 方法
- 2. サジェストで抽出できないクエリの例(軸のワードが左に配置されない)
-
内部seo、ロングテールseo、コンテンツ seo
一方で、キーワードサジェストツールはGoogleのキーワードデータを数多く格納しているデータベースから軸となるクエリを含むワードを抽出する為、データベースに該当のクエリが含まれていれば上の例の1. 2. のケースともに抽出可能です。
まず軸となるキーワードを一つ決めます。
例えば「年賀状」というキーワードであれば「キーワード調査」セクションで「年賀状」と入力して「分析ボタン」をクリックします。
対象キーワードのSEO難易度も把握する事ができます。
難易度は分析対象キーワードで上位10位表示を狙う際の難易度を示しています。指標の算出の為、システムはオーガニック検索順位の上位10件の品質とそれらの被リンク品質を分析します。スコアが高ければ、プロモーションが難しくなります。
次に「類似のキーワード」、「関連キーワード」、「少ない検索ボリューム」枠の「詳細レポートを見る」ボタンをクリックします。
詳細レポートが表示されます。「類似のキーワード」、「関連キーワード」、「少ない検索ボリューム」の詳細レポート画面右の「エクスポート」ボタンをクリックし、ファイル形式(CSV、Excel)を選択してリストをダウンロードします。
まずは一つのリストとしてExcel等で管理します。次にGoogleのリアルタイムのサジェストもツールで調べます。
画面上部の「ツール」から、「検索エンジンオートコンプリート」へアクセスし、「検索エンジン選択」では「Google」を指定し、「国選択」では「Japan」を指定します。
「検索深度」を指定する事で、以下の例のように更に一回調査したキーワードのサジェストを軸に、最大3回まで調査を深掘りする事ができます。
キーワード例 | 検索深度「1」 | 検索深度「2」 | 検索深度「3」 |
---|---|---|---|
SEO | SEO 対策 | SEO 対策 効果 | SEO 対策 効果 |
・ | seo h1 | seo h1 テキスト | seo h1 テキスト 画像 |
・・ | ・・ | ・・・ | ・・・・ |
軸となるキーワードを入力し、「調査スタート」をクリックして調査を開始します。
しばらくすると調査が完了します。左メニューの「検索エンジンオートコンプリート」のサブセクションの「結果」をクリックし、調査後のリストを選択し、必要なキーワードにチェックをつけてエクスポートしましょう。エクスポート可能なファイル形式はxlsとcsvです。
リストアップした2つのファイルの調査キーワードを統合してください。次に競合サイトのキーワード状況も調査しましょう。
競合サイトが集客に成功しているキーワードを調査
競合ウェブサイトが集客に成功しているキーワードもリストアップしておきましょう。SE Rankingの競合ツールを使います。
競合サイトのドメインを入力して、「分析」ボタンをクリックします。
画面をスクロールし、「詳細レポートを確認」ボタンをクリックします。
このツールは競合が検索広告で運用しているキーワードや広告内容、過去の履歴まで調べ上げる事ができる為、SEOだけでなく検索広告の調査でも効果を発揮します。
グラフの下に競合が自然検索集客に成功しているキーワードがリストアップされます。「エクスポート」ボタンをクリックします。
データの形式を選択します。ExcelかCSVを選べます。選択後に「エクスポート」ボタンをクリックすると、指定の形式のファイルをダウロードできます。
競合のキーワードリストと今までのキーワードリストを統合しましょう。この段階で重複しているキーワードがあれば削除しておいても良いでしょう。
Google 広告のキーワードプランナーで検索母数の多いものを絞り込む
「キーワードサジェストツール」を使用しない場合は、関連キーワード取得ツールでキーワードリストを作成し、Google広告のキーワードプランナーで検索ボリュームを調べます。
キーワードプランナーはGoogle 広告アカウントを作成しなければ利用できませんが、アカウント作成自体は無料なので、どなたでも使用する事はできます。
アカウントが無い方は、まずアカウントを作成しましょう。
Google 広告にログインしたら、上部メニューの「ツール」(スパナマークのアイコン)をクリックし、「キーワードプランナー」をクリックします。
次に、「検索ボリュームと検索の予測を取得しましょう」をクリックします。
キーワード入力枠内に、関連キーワード取得ツールで取得したキーワードリストをコピー&ペーストして、「開始する」ボタンをクリックします。
以下のようにキーワードのボリューム(表示件数)が表示されます。
「レポートをダウンロード」をクリックして、EXCEL等でキーワード検索ボリュームの多いキーワードに絞り込みます。
表示回数は、そのキーワードがどのぐらい多く人々に検索されているかを示しています。数値が多いほうが良いでしょう。
月間平均検索ボリュームとは?
検索需要を簡易的に判断することができます。ただし、この数値だけでは単純に年間の平均値を示しているだけに過ぎません。
「月間平均検索ボリューム」は、指定した月単位の期間や地域、検索ネットワークで、対象のキーワードとその類似パターンが検索された平均回数を指します。この情報を基に、設定したキーワードの検索回数が 1 年間のどの時期に多くなるかを分析できます。
Google キーワードプランナーのヘルプ参照
月次の推移とは?
年間を通した月次の推移を見ることで、そのクエリの季節性、今後の傾向なども掴めます。減少傾向であれば、今後そのクエリが使用される機会も減っていくでしょうし、増加傾向であればある一定値まで検索ボリュームが増えていくことも予測できます。
例えば、クリスマスツリーのような季節性の強いクエリの場合には次のような 検索ボリュームの変動が見られます。以下のデータはSE Rankingのキーワード調査ツールで示されるグラフです。
SE Rankingのキーワード調査ツールではこのほかに順位変動の推移も把握できます。頻繁に変動が起きているようなクエリは、検索意図が変化しやすかったり、情報の鮮度がとても重要であったりします。
月間平均検索ボリュームの数値のデータ制限
2016年8月にGoogle社員がキーワードプランナーの月間平均ボリュームのデータ制限を行う事をアナウンスしました。
ほとんどのGoogle 広告の広告主は従来通り制限無くデータを取得できるようですが、低予算で運用していたり、全く広告を行っていない場合には、ボリューム取得回数が制限に達した場合にはデータの数値がかなりアバウトに表示されるようになります。
キーワードグルーピングツールでリストをグループ化
抽出したキーワードの中には検索結果の傾向が類似しているものもあります。
類似するキーワードは出来る限り一つのコンテンツで対応する事で、効率性を上げ、類似するコンテンツによる評価分散を防ぐ効果があります。
実際に検索結果の傾向が類似しているキーワードを分類した例
- ssl seo
- 常時ssl seo
- https seo
- ssl seo
- メタキーワード
- メタキーワード 意味
- メタキーワードとは
- メタキーワード
- noarchive
- robots noarchive
- noindex nofollow noarchive
- noarchive
SE Rankingの「キーワードグルーピングツール」で検索結果の傾向をもとにキーワードのリストをグルーピングしておきましょう。上部メニューの「ツール」から「キーワードグループ化」にアクセスできます。
- レポート名をつけます。
- 国を指定します。
例えば、日本などの国を指定します。指定したキーワードリストで検索した際に検索結果上位に掲載されるURLのうち、検索結果の傾向が似ている検索クエリを調査し、細かくクエリをグループ化する為、システムはあなたが指定した地域であなたの選択した検索エンジンの上位10件をスキャンします。 - 市区町村/郵便番号で地域を指定します。
例えば、台東区などの市区町村を指定します。こちらも国同様に検索結果に影響する要素となります。 - Googleのインターフェイス言語を指定します。(日本語など)
- キーワードグループ化の精度を選びます。
グループ化する際の基準となる、検索結果上で一致するURLの数です。ここで設定する数は最低数で、それ以上の数のURLが一致すれば、グループ化の対象となります。この値が高ければ高い程、より正確なグループ化となり、グループ内に割り当てられるクエリの数は少なくなります。 - グループ化の方式にSoftかHardのどちらかを指定します。
- Soft方式
-
最も検索ボリュームの多いクエリに対して、全てのクエリを比較します。そして、上位10件のURLが、設定した精度と一致している場合は、それらはグループ化されます。グループ内の全てのクエリは、最も検索ボリュームの大きいクエリのURLを基に紐付けられますが、それら(検索ボリュームの最も大きなクエリ以外)のクエリ同士を比較した場合は同じURLを持たないこともあります。グループ名は最も大きな検索ボリュームを持つクエリが割り振られます。この方式は多くのクエリのグループ化には向いていますが、グループ内に無関係なクエリが含まれてしまうこともあります。最初のグループが作成されると、設定したグループ化精度で検索結果上位10件に一致しないクエリが残るまで、同様の処理が繰り返されます。
- Hard方式
-
全てのクエリはお互いに比較しあい、無関係なクエリのグループピングを除外します。クエリは、指定したグループ化精度で上位10件の検索結果内で同じURLを持っていればグループ化されます。グループ内の全てのクエリは同じURLで紐付けされます。グループ名は、最も検索ボリュームの大きいクエリが割り振られます。最初のグループが作成されると、設定したグループ化精度で検索結果上位10件に一致しないクエリが残るまで同様の処理が繰り返されます。
SE Rankingで検索順位取得も行う場合には、キーワードグルーピングツールで「検索ボリューム」をチェックする必要はありません。SE Rankingの「検索順位」セクションにキーワードを追加すると自動的にキーワードプランナーから検索ボリュームを取得して表示してくれます。
サブスクリプションの他に、$0.004 / 1クエリの追加費用が必要ですが、ツールを活用すると手間のかかる分類作業も自動で処理する事ができます。
分類したグループをもとに1ページのコンテンツでカバーすべきトピックを決めます。グループ内のキーワードに関しては、コンテンツを構成するトピックに含め、少なくともタイトルや見出し、本文を対象にキーワードを含めて最適化しましょう。
CSVエクスポート後に「 ; 」区切りのUTF-8形式で保存すると、SE Ranking の検索順位セクション内のインポートもスムーズに行えます。
SERPの測定
SERPとはSearch Engine Result Pageの略でサープと読み、検索結果ページの事を意味します。
ウェブサイトに最適なクエリを選定した後は、それらのSERP計測を開始しましょう。選定したクエリに対して作成するコンテンツの優先順位を決め、効果を計測します。
複合キーワードもさまざまな組み合わせがある為、ひとつひとつのページの順位を確認するには手間がかかります。多くのキーワードの検索ボリュームや順位を把握するには、専用のSERPチェッカーを使うと便利です。
SE Ranking の「検索順位取得」機能なら、パソコンで検索した際の順位以外にも、スマホ検索順位や、特定の地域の検索順位も正確に計測する事ができます。
ロングテールキーワードも含め、全てのキーワードを検索順位セクションで登録する事で、以下のような情報も把握する事ができます。
- 検索順位
- 検索ボリューム
Googleキーワードプランナーから取得された月間平均検索ボリュームの値です。 - ヴィジビリティ
検索ユーザーに対する可視性を表す度合です。高い程、多くの検索ユーザーに見られている事を意味します。 - SERP要素
強調スニペットやローカルパック、画像検索、動画検索枠など、通常のユニバーサル検索結果内で確保される特別枠をクエリごとにアイコンで示します。クエリの特性を把握したり、SERP要素向けの特別な施策を行う際の判断基準として使用できます。具体的な例は「より実践的なSERPチェッカーの活用方法」をご覧ください。 - トラフィック予測
現在の検索順位の一般的なクリック率と、そのクエリの検索ボリュームを掛けた値をトラフィック予測値として表示します。集客の目安として使用します。
トラフィック・収益を見積った上でSEOの予算を確保
SEOは顧客獲得だけが目的ではない
オンライン上で自社の商品やサービスのプロモーションを行う場合には、SEOは欠かす事ができない施策の一つです。
一方でSEOの予算確保はリスティングの予算確保と比べて簡単ではありません。
リスティング広告であれば、費用に対して収益をすぐに見積もる事ができますが、SEOの場合は成果がすぐに出ないという事もあり、長期的な視点で戦略を練る必要があります。SEOは、リスティングのようなマーケティング施策の一つとして考えてしまうと、予算確保は難しいものとなります。
むしろ検索ユーザーに対してソリューションを提供する為に、一つのプロダクトをマネジメントするのと同等の知識やチーム編成が必要となるでしょう。
SEOには単純にリードを獲得するだけの役割ではなく、将来的に予測される検索ニーズを満たすソリューションを開発し、オンラインマーケティングによって多くの人々に届け、優れた体験を提供してもらい、口コミによって新たな顧客や被リンクを獲得し、顧客からのフィードバックをソリューションの改善につなげていく取り組みが求められます。
このような側面も考慮してSEOの予算を確保していく必要があります。まずは収益を見積もってから必要な費用を割り当てていくと良いでしょう。
SEOに必要な予算を算出する場合には、SE Rankingの「SEOポテンシャル」が便利です。
SEOの収益を見積もるツール
SE Rankingの「分析&トラフィック」の「SEOポテンシャル」機能を使用すると、選定したクエリで予測されるトラフィック数、獲得顧客数、収益を見積もる事ができます。
トラフィックに対するCVRを指定し、顧客一人当たりの平均収益を入力し、上位表示の順位幅を指定するだけの操作です。
予測される収益と費用のバランスを考慮して、SEOの予算を確保しましょう。
キーワード毎のSERP傾向も計測するのがポイント
このセクションでは、 SERPチェッカー の使い方を解説します。
検索順位を計測するだけでなく、キーワードごとの検索結果の特徴を掴む事ができれば、今までとは異なるアプローチで新たな施策へ応用していく事ができます。ここではSE Rankingをもとに説明します。
SE Rankingは2週間無料で利用可能なトライアルアカウントを作成できます。トライアル期間をフルに活用してSERP要素を最適化してみてはいかがでしょうか?
SE RankingではSERP要素という項目により、検索結果で掲載されている17種類のブロックを以下のようにわかりやすくアイコン表示します。
- 青いアイコン
-
該当の要素で自身のウェブページが掲載されている事を意味します。
- グレーのアイコン
-
該当の要素は表示されているが自身のウェブページは掲載されていない事を意味します。
SE Rankingのフィルター機能を使って各SERP要素に対応するキーワードを一括で抽出した上で、必要なキーワードに対して最適化すると効率的です。
以下の手順で特定のSERP要素が表示されているキーワードを一括で絞り込む事ができます。
- 検索順位セクションへ移動します。
- 検索順位テーブルの右上に位置する「フィルタ」をクリックします。
- 「SERP要素」のドロップダウンから最適化したい要素にチェックを付けます。
- 「フィルタを適用」ボタンをクリックします。
17種類の要素と最適化方法についてを見ていきましょう。
- 強調スニペット
- ローカルパック
- トップニュース
- サイトリンク
- 画像検索結果
- 動画検索結果
- カルーセル結果
- 他のユーザーも行った質問 (PAA)
- レビュー
- 上部広告
- 下部広告
- Twitter掲載枠
- ナレッジグラフ
- ナレッジカード
- AMP枠
- ショッピング結果
- ホテルパック
- タイプ・ブランド・性別絞込
強調スニペット
強調スニペット枠に掲載されるという事は実質1位表示されているという事になります。当然そのクエリで最も多いトラフィックを獲得できます。
- 自然検索で出来るだけ上位表示
自然検索の評価で順位が高い程、強調スニペットで表示される確立も高くなります。 - 鮮度と正確性
2019年2月に強調スニペットの情報の正確性や鮮度を評価するアルゴリズムが適用されています。タイムリーな情報や正確性が必要なクエリに対して、適した検索結果が表示されるようになります。 - コンテンツの配置場所
強調スニペットが検索結果に表示されはじめた当初は、なるべくページの上部に配置した方が掲載されやすいという感覚がありました。その後のアルゴリズムの改良などもあって、現在ではページの中段に配置したとしても掲載されるケースが増えてきていると感じます。 - クエリを含む見出し文
「〇〇とは?」や「〇〇の意味」などは検索されやすい。検索ボリュームが少なければ、強調スニペット表示された場合の効果も小さいので、事前に検索ボリュームからクエリの需要を調べておくと良いでしょう。 - 答えを見出しの直下に配置
見出しのすぐ下にクエリの答えとなるコンテンツを配置します。 - 適切なタグを使用 (p, img, table, ul, ol)
- 文章
- 画像とalt属性
- 表
- 箇条書き
- 番号付き箇条書き
詳細については以下の記事で解説しています。
ローカルパック
ローカルパックとは、地域に関連するクエリを入力した際に、通常のGoogle検索(ユニバーサル検索)結果の一部に含まれる地図とビジネスの情報のリストです。Googleマップ検索から関連性の高いビジネス情報が掲載されます。検索結果に関連性の高いビジネス情報が3件まで表示されます。
Googleマイビジネスに自身のビジネス情報を登録して次のような項目を最適化します。
- ビジネス名
正式な名称を入力。地名やキーワードは含めないでください。 - NAPデータ
インターネット上に掲載されているビジネスや店舗の名前、住所、電話番号の情報は統一しましょう。Googleに正しく認識されるようになります。 - 説明文
関連するキーワードを含めた詳しい説明を提供しましょう。 - カテゴリ
適切なカテゴリを選択してください。選択できるカテゴリが無い場合は、想定していたカテゴリに近い意味のカテゴリを選ぶか、Googleマイビジネス経由でGoogleに直接問合せをしてみましょう。 - 写真
少なくとも10件以上の写真が必要です。検索ユーザーに役立つ写真であれば多ければ多い程良いでしょう。 - レビュー
顧客にレビューをお願いしましょう。可能ならキーワードも含めた文章でレビューをお願いします。レビュー、口コミに対してはそれが悪い評価であってもきちんと返信しましょう。 - ビジネスサイテーション
Yelp上でのビジネスリスティングへの登録などが代表的です。
日本では、Yahoo!プレイスやiタウンページ、gooタウンページなどがあります。
登録する場合にはNAP情報は統一し、出来るだけ詳しい情報を提供しましょう。 - 定期的な投稿・更新
定期的な投稿やメッセージの送信の他、質問に対する回答も怠らないようにしましょう。 - 検索ユーザーとの距離
検索ユーザーと店舗の場所の距離は、ランキング要素の一つです。この項目の最適化はできません。 - 曜日
曜日は少なくともマップの結果に影響するようです。例えばニューヨークに住んでいて、午前8時にマップを開いた場合には、ディナースポットよりも近くのコーヒーショップを強調します。 - CTR
クリック率もランキングに影響します。電話をかけるボタンなど、適切なボタンを設置する事で改善が可能です。
ローカルSEOとも呼ばれる手法です。店舗や地域を限定したサービスの場合はGoogleマイビジネスの活用は必須となるでしょう。
トップニュース
トップニュースは検索結果の上部に表示されるニュース枠です。ニュース性の高い信頼できるコンテンツがトップニュース枠に掲載されます。
今まではAMPが掲載必須条件の一つでしたが、ページエクスペリエンスアップデート後は、Googleニュースポリシーに沿ったコンテンツであれば掲載される可能性があります。
ニュースメディアを運営しているのであれば、パブリッシャー センターに登録しておきましょう。
サイトリンク
サイトリンクは、主にブランドや社名で検索された場合に表示されます。ユーザーが必要とするページをGoogleのアルゴリズムが自動的に判断して表示します。
サイトリンクはGoogleのアルゴリズムで自動的に決定される為、確実にコントロールする方法はありません。ナビゲーションメニューの名称が表示される事が多い為、サイトリンクで掲載される事も想定してわかりやすいメニュー名を付けましょう。
サイトリンクは検索結果のファーストビューを大きく占める為、社名やブランド名で検索された場合に、サイトリンクが表示されていれば他のウェブサイトへクリックが流れてしまう事をある程度阻止できます。
Googleマイビジネスへの登録や、ブランド名や社名をターゲットとした検索広告も活用して、検索結果のファーストビューを100%占有し、競合によるブランドスイッチ(顧客が競合製品に乗り換えてしまう事)の機会を出来るだけ減らしましょう。
画像検索結果
画像検索結果は人物や商品、動物など様々なクエリで見かけます。画像をクリックするとその画像が掲載されているページのタイトルやその他の関連画像が表示され、更にタイトル部分をクリックするとその画像が掲載されているウェブページが表示されます。
該当するクエリに対して画像を最適化する事で、表示の可能性が高くなります。代表的な最適化項目は以下の通りです。
- alt属性
- タイトル属性
- 適した画像サイズ
- SEOフレンドリなURL
強調スニペット枠にも画像や動画が掲載される事がある為、見逃さずにチェックしましょう。
Googleは検索ユーザーの行動を学習して、検索結果に含める為に適したSERP要素を表示しているようです。例えば、ある検索クエリで標準(ユニバーサル検索)で画像や動画枠が検索結果に含まれていない場合、同じクエリで検索するユーザーの中には、画像や動画を求めてSERP(検索結果ページ)の画像タブ、動画タブをクリックする人もいます。
もし画像タブ、動画タブをクリックする検索ユーザーが一定以上いるようであれば、Googleに画像や動画を検索結果に表示する価値があると教える事になります。
動画検索結果
クエリによっては動画検索結果の一部がサムネイルやタイトル、説明、公開日、再生時間、アップロードしたアカウント名とともに掲載されます。多くはYouTubeなどの大規模な動画ホスティングサイトからの情報が表示されます。
企業のYouTubeアカウントを作成して、詳しいプロフィールや動画情報を追加しましょう。クエリに関して動画の以下の要素を最適化します。
- タイトル
- 説明文
- ハッシュタグ
- プレビュー
- 説明文内にあなたのウェブサイトへのリンクを追加
- 該当するページに動画を埋め込み表示
Google Search Product Manager for Videos のDanielle MarshakがSearch Off the Recordで動画を理解する方法について次のように発言しています。
- 動画ファイルのオーディオから話している言葉を理解している
- 動画から文字を抽出している。動画で使用されている見出しのような文字も含まれ、動画のセクション(重要な時間)の場所を理解する。
- 物体や動物、動きなど視覚的な情報も抽出できますがまだGoogleにとっては扱いが難しいようです。
- 構造化データは様々な方法で使用されています。
カルーセル結果
カルーセルとは遊園地のメリーゴーラウンドのようにくるくると結果が回転して掲載される枠の事を指します。映画や書籍、音楽、ゲームに関連するクエリで表示される場合が多いです。
この中から一つをクリックすると、クリックした特定のクエリに関する新たな検索結果が表示されます。つまり、カルーセルにはあなたのウェブサイトが掲載されている検索結果ページへのリンクを含んでいるかもしれません。この場合は以下の施策につなげます。
- 自身のビジネスに該当しそうな特定のクエリで上位10位以内の表示を狙います。
- その特定のクエリがカルーセル表示結果内に含まれている必要があります。例えば、「ゴールデンレトリバー」は、「犬 種類」という上位階層のクエリ分類に位置しています。または「ダンボ」であれば、「ディズニー映画」のカルーセルに含まれます。
検索結果にあなたのウェブサイトが含まれている事だけでなく、あなたにとって重要なクエリでGoogleが掲載している要素を把握する事は大切です。
例えば、人気Androidゲームに関する記事で特定のクエリで上位10位以内に表示されているとします。
ですが、同じ検索結果ページ上でカルーセルが表示されているとしたら、検索結果から多くのユーザーがカルーセルに表示されているその他の特定のクエリに流れていってしまいます。
急にカルーセルが表示されるようになった場合、あなたの記事の検索トラフィックに大きな影響を与えます。
このような理由から、カルーセル表示の有無を監視するという事には意味があります。
他の人はこちらも質問 (PAA)
「他の人はこちらも質問」枠は元のクエリと関連する質問のリストが表示されます。クリックすると、ページから抽出されたタイトルや説明が表示され、そのページへのリンクも含まれています。質問の回答は強調スニペットの情報が表示されているものと推測されます。正式名称は関連質問グループと言います。
強調スニペットはSERP上部に表示される一方で、「他の人はこちらも質問」枠は検索結果の様々な箇所で表示されます。
類似するSERP要素として「他の人はこちらも検索」というものもありますが、こちらは回答やタイトル、リンクなどは含まれず、表示されている候補の検索クエリで再検索します。正式名称は探索機能と言います。
Googleはこの要素内に表示させる方法についてはいつものように公開していませんが、「他の人はこちらも質問」に含まれる質問のクエリで強調スニペット表示を達成していれば掲載される可能性は高まります。
「他のユーザーも行った質問」のクエリもSERPチェッカーに追加して、継続して監視しておくと良いでしょう。
Googleの動画説明によると、コアアップデートにより頻繁に変更される要素でもあります。
レビュー
レビューはウェブサイトのユーザー評価をもとに、ページのURLの下に表示される通常のスニペットに星が追加されます。レビューがページに含まれていればあらゆるクエリで表示されます。星による評価は検索ユーザーの注目を集め、信頼度が高まります。その為、あなたの顧客に対して、商品やサービスに関するレビュー記載をおすすめする事は重要です。
星による評価をSERPに表示させるには、あなたのウェブサイトにレビュー評価フォームを追加する必要があります。
例えば、ブログ記事に対してユーザーの評価を可能にする特別なプラグインを使用する事ができます。WordPressサイトであれば、WP-PostRatings プラグインが有名です。
Googleは偽のレビュー・マークアップを厳しい対応を行いますので嘘の情報を掲載する事は避けましょう。構造化マークアップが正しく動作しているかどうかは、こちらのリンクで確認しましょう。
上部広告
上部検索広告は検索結果1ページ目のオーガニック検索枠の上にGoogle広告が表示される枠です。いわゆる広告価値のあるトランザクショナルクエリ(「○○ 購入」のような)だけでなく、物事を調べる際に使用するインフォメーショナルクエリ(「○○ 方法」や「○○ とは?」など)でも掲載される事があります。
上部広告はサイトリンクやレビューのような他の要素と組み合わせて表示させる事ができます。
テストして検索広告のメリットを評価するには、Google広告を活用します。その為には広告キャンペーンで使用するクエリを選定する事が重要で、これによりキャンペーンの成功や予算が決まります。
どこから始めて良いかわからない場合は、SE Rankingの競合調査を使うのもおすすめです。競合サイトが広告に使用しているキーワードや広告費用を把握する事ができます。これらのデータを参考にキーワード選定を行い、Google広告を開始しましょう。
下部広告
広告を掲載する場合には上部広告と同様ですが、広告は検索結果の下部にも表示されます。上部広告の方が効果的で、クリック率やヴィジビリティは下部広告よりも当然高くなります。上部広告と下部広告は常に検索結果の1ページ目に表示され、これにより大きな価値を生みます。
上部・下部広告が表示される検索結果ページの場合は、入札単価の低い広告が下部に表示されやすいですが、クエリによっては下部広告枠のみしか掲載されないものもあります。ページ上部に広告を表示するには、広告ランクの下限値をクリアしている必要があります。広告の順位は広告ランクとクエリに対する関連性により決まります。
上部広告枠に掲載する方法については「広告を Google 検索結果ページの上部に表示する」をご覧ください。
Twitter掲載枠
GoogleはTwitterとのパートナーシップを発表しています。これにより全てのツイートをインデックスして検索結果に表示するようになりました。個人やブランド、リアルタイムの需要が強いクエリに関しては、最新のメッセージがTwitter掲載枠に表示される事があります。企業や著名人が活動的にツイートすると、オーガニック検索エリアにTwitter枠が表示される可能性があります。
あなたのブランドクエリでTwitter枠を表示させるには、Twitterプロフィールを詳しく記述する必要があります。この枠はクエリと関連する投稿を表示し、あなたをフォローしていない人々の為に、フォローをおすすめします。定期的な投稿、フォロワーの成長が表示の鍵を握ります。
ナレッジグラフ
ナレッジグラフはクエリのテーマに関する役立つ情報を提供する特別なブロックです。ほとんどの場合でGoogleはWikipediaのデータからユーザーに役立つ追加情報を表示します。例えば、「マーティン・エデン」で検索すると、小説に関する情報だけでなく、ジャック・ロンドンのその他小説のリストも表示されます。商用価値のあるクエリでも表示される事があります。
ナレッジグラフに掲載する方法についてはGoogleは言及していません。以下の方法が利用できるものと推測されます。
- あなたの企業のWikipediaページを作成します。既にあなたのブランドの知名度があり、ナレッジグラフで要求される情報がページに含まれている場合に、ナレッジグラフボックスで表示される可能性があります。
- 画像も掲載され、画像経由でウェブサイトへアクセスする事もできます。商用価値のあるクエリに対して画像を最適化する事で、それらの画像もあなたのウェブサイトへのリンクとともにナレッジグラフボックスの画像として掲載される可能性があります。
既にあなたのウェブサイトがナレッジグラフに掲載されている場合には、あなたのSNSページへのリンクを追加しましょう。その前に認証が必要となります。
ナレッジカード
ナレッジカードはクエリについての役立つ情報を提供する検索結果の上部に個別に表示されるブロックです。
ナレッジカードはナレッジグラフと似ていますが、異なった働きがあります。第一にナレッジグラフは主にWikipedia(或いはCIA World Factbook や Freebase)の情報を掲載しますが、ナレッジカードはWorld Bank や The Skyscraper Center といった特別なデータベースからの情報が掲載されます。第二にナレッジカードは動的な要素を含みます。例えば、以下のスクリーンショット画像のカードでは、様々な点でグラフが表示されています。実際に、このようなブロックは、クエリに関して様々な情報が含まれてしまう為、検索ユーザーがその先のオーガニック検索結果まで情報を探すことはめったにありません。
Search Consoleを確認して、このクエリでのクリック率が低い場合には、SEOで注力すべきターゲットキーワードから除外しても良いでしょう。
AMP枠
モバイルファーストインデックスに伴い、Googleは全てのウェブサイトに対してモバイル対応を推奨しています。AMPはこれを実現する要素の一つで、AMP化したHTMLバージョンによりページの表示速度を高速化します。AMP HTMLで作成されたウェブページはモバイル検索結果のみAMPマーク付きで表示されます。
実際にAMPマークはそのページの表示速度が他のページよりも早い事を示しています。
ショッピング結果
ショッピング結果は、様々な商品を含むカルーセル型のカードを含む特別なブロックです。検索ユーザーは商品を探したり、検索結果の1ページ目で価格を直接比較する事ができます。特定のモデルや商品カテゴリに関わらず、商用価値のあるクエリで表示される傾向が強いです。
各カードには、写真や商品名、価格、販売店といった定期的に更新される基本情報を含みます。
ショッピング結果枠ではコンテンツ広告ポリシーに基づく商品が表示され、購入する事ができます。確実に表示するには、Google広告とMerchant Centerのアカウントが必要です。
次の3つのステップで、Merchant Centerでキャンペーンを開始します。
- アカウントを作成してGoogle広告に接続し、ウェブサイトの管理権限を確認します。登録の詳細な手順や、プロフィール作成の条件についてはこちらをご覧ください。
- フィードを用意します。必要な全てのデータを提示した商品リストです。
- フィードを追加して適切に運用します。
2020年10月から全世界でショッピング検索や画像検索、ユニバーサル検索結果内のショッピング検索枠で無料掲載が開始されています。無料掲載に関してもMerchant Centerの登録は必須条件です。
無料枠では「人気商品」ブロックが提供されています。
デスクトップ検索であれば掲載商品をクリックすると、またはモバイル検索で人気商品枠をタップすると、プロダクトの詳細が表示されます。3回目のプロダクトレビューアップデート以降、英語圏では該当商品を言及しているレビューコンテンツやYouTubeのキーモーメントも表示されるようになっています。アフィリエイトの場合には、日本での対応に備えて考慮に含めた方が良い項目となるかもしれません。
ホテルパック
ホテルパックは、場所と宿泊施設を含むキーワードで検索した場合に表示される特別なブロックです。もともとは広告枠のみでしたが2021年3月に無料での掲載も始まりました。広告を購入すれば上位の枠に掲載されます。
宿泊施設の情報を掲載するには、「Google でホテル情報のサプライヤーになるには」の手順に沿って情報を管理しましょう。無料枠だけでなく広告も効果的です。
タイプ・ブランド・性別・年齢による絞込
特定の商品分野に関するクエリで検索した際に、検索ユーザーに更に情報を絞り込んでもらう為に「タイプ」、「ブランド」、「性別・年齢」による絞り込みを行う為のブロックが表示されます。
クエリに最適化するのではなく、トピックで最適化する
キーワード選定や順位調査を行って、ウェブサイトの全体像を把握したら、コンテンツを強化することで順位やトラフィックを改善させる事ができます。
一般的にはタイトルやコンテンツにクエリを含める事を内部SEOと言いますが、内部SEOは最後に行う方が効率的です。
内部SEOとは?
内部SEO自体は、検索エンジンにコンテンツを認識してもらいやすくするために各種タグ内にクエリを含めたりなどの修正を行います。(SEOを行うのであれば最低限必要な施策です。)
但しコンテンツ自体の品質が低ければ、いくら内部SEOを行っても最終的な成果には結びつきません。その為にまずはコンテンツの質を高めた上で内部SEOを行う事をおすすめします。
コンテンツの質を高めるためには、以下のポイントを理解しておきましょう。
そもそも検索クエリとは?
検索クエリは、実際に検索エンジン利用者がタイプするクエリになります。
検索ユーザーは問題を解決する方法を探す際や、欲しい情報を入手する際に検索エンジンを利用してクエリをタイプします。
検索ユーザーがどのようなコンテンツを求めてクエリを入力しているかについて考える事はとても重要です。
もしクエリを見ても、どのようなコンテンツがふさわしいか分からない場合は、実際にGoogleで検索して上位表示されているコンテンツがどのようなものか確認しましょう。
概ね検索ユーザーが求めるコンテンツが上位表示されているはずです。
クエリごとにその回答となるコンテンツ、役に立つコンテンツを既存のページや新規のページで追加していく事をトピックの最適化と言います。
コンテンツとトピックの最適化手法
SEOは検索ユーザーが入力する検索クエリという質問に対して、ライバルコンテンツよりも優れたコンテンツを提供する取り組みと言えるかもしれません。
コンテンツを構成するトピックの最適化については以下の2通りの考え方があります。
- クエリ単位で新規にトピックを含めたコンテンツを作る方法(ロングテールSEO)
- 1つのページ内に複数のトピックを網羅したコンテンツを作成する方法
以下の例をもとに解説します。
キーワードサジェストツールで「アメリカ留学」で調べて見ると、とても多くの関連キーワードが抽出できます。
以下の入力枠で実際にキーワードを含めて検索してみてください。
- アメリカ 留学
ビッグワードの為、豊富なトピックを網羅した読みやすくて検索ユーザーにライバルよりも価値をもたらすコンテンツが優遇される - アメリカ 留学 大学
留学先の大学を選ぶ際の参考になるトピック - アメリカ 留学 安全
公共の安全性についてのトピック - アメリカ 留学 費用
留学にかかる費用についてのトピック(学費・生活費など) - アメリカ 留学 アパート
留学先のアパート探しに役立つトピック - アメリカ 留学 ビザ
留学ビザについての解説と注意点 - アメリカ 留学 アルバイト
留学の際にアルバイトしても良いか?許可された場合の手続きなど - アメリカ 留学 持ち物
留学時に必要な持ち物
- トピックとは?
-
コンテンツは見出しごとに複数のトピックで構成する事ができます。トピックとはコンテンツを構成する一括りの要素(見出し、テキスト、リンク、箇条書き、表、画像、動画など)を意味します。
このトピックを基準に検索ユーザーの疑問を解決するコンテンツに仕上げます。
トピックによっては情報がすぐに古くなってしまうものもあります。コンテンツ設計時にそのようなトピックについて把握した上で、コンテンツの更新が必要な時期をあらかじめスケジュールとして管理しておくことで、作成後のコンテンツのアップデートも効率的に行うことができます。
当然ですが、2、3行のテキストを記述するだけのトピックでは検索エンジンにも検索ユーザーにも評価されません。ライバルコンテンツを研究しそれ以上の価値を検索ユーザーに提供できるコンテンツに仕上げます。
キーワードトピックに対してコンテンツを作成する場合には、以下のような2種類のパターンが考えられます。
どちらのパターンも以下のようなメリット、デメリットがあります。
①トピックを1ページに集約 ビッグワード向き(上級者) | ②トピックごとにページをわける ロングテール向き(初心者) | |
---|---|---|
メリット | 1ページに対して様々なクエリで掲載される ビッグワードで上位表示される可能性が高い | 集客に対する難易度は低い コンテンツが冗長化する事は少ない |
デメリット | 集客に対する難易度が高い 長文コンテンツとなりやすく組み立てにセンスが必要 | ページ数が増え管理が大変 ビッグワードやミドルワードで上位表示されにくい |
現在のGoogleでは、インデックスが多ければ評価されるわけではありません。
ライバルと比較した上でコンテンツの質を改善していきましょう。
具体的なコンテンツ強化後の成果
当ブログで行っているトピック最適化後の成果をご紹介します。月間平均検索ボリュームが20~40件とそれ程多くない「ウェブサイト 高速化」でトピック最適化を行った例です。
元々は、PageSpeed Insightsというツールに関する解説を載せていたページですが、そのページの強化を行いました。
具体的には、高速化のメリット・デメリットに関するトピックをコンテンツに追記したり、実践した結果のスコアをトピックとして追加を行いました。
測定した順位推移は以下の通りです。(こちらは以前使用していたツールのデータです。)
2つ目の例もご紹介します。
月間平均検索母数が100~200回程ある、「ssl seo」というキーワードでトピック最適化を行いました。
こちらももともとは、Googleがhttpsをランキングファクターに追加したという2014年8月7日のアナウンスに関して解説していた記事でした。
この記事に、実践結果のトピックと2015年12月18日の「httpsのインデックスプロセスの改良」のアナウンスについての解説を追記してページの強化を行いました。
以下のような順位推移となります。
このページは様々なキーワードのパターンで集客が出来るようになり、オーガニック検索のセッションも向上しています。
トピックに最適化させてコンテンツを充実させる事によるメリット
様々なキーワードで検索集客を増やすには、ページごとにキーワードのトピックとマッチするコンテンツを作成する事が重要です。
このようにコンテンツを作成していく事で、集客を増やすという事だけでなく、訪問者の役に立つことで信頼を獲得でき、ブランド向上にも役立ちます。